カメラ、レーザー等でμm単位の精密計測を自動で行います
キズ、ダコン、汚れ等は平坦な平面(あるいは曲面)上に平坦ではないキズ、ダコン、汚れ等が存在していることによるものです。
これらは光学的には照明光の反射の方向の乱れで検出できます。
図1 ワーク表面が平坦な場合
斜めから入射した光は上図のように反射し、カメラには入射しません。したがって、カメラの画像は暗いものになります。
図2 ダコンがある場合
斜めから入射した光は図のように直接カメラに入射する光が存在します。 カメラの画像ではダコンの部分のみ明るく光ることになります。 このような形で表面の乱れを画像で検出できます。
これはもっとも基本的、原理的な場合ですが実際には照明、画像処理などでさらに色々な工夫が必要になります。
弊社では個々のワーク、検査のご要望に応じて特注で対応させていただきます。
弊社のコア技術はソフト開発ですので画像処理プログラムの開発では大きな力を発揮できます。
画像を使った外観検査では
特に画像処理プログラムが成否のカギを握っています。
ダコン検出例
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上の画像で赤枠部分がダコンですが、ダコン以外にもワークのエッジ部分が光っています。汎用画像検査ソフトではこのエッジ部分もNG品と誤判定してしまい、実用の画像検査ではほとんどの場合こういう問題があります。
特注の画像検査ソフトではこのワークに対する対応として、これらエッジをNG品としないことが容易に可能です。
画像を使った寸法測定ではμm(ミクロン)単位の精度まで可能です。
製品の寸法公差のレベルに応じて測定精度を設定し、対応するカメラ、レンズ、照明を選択します。
たとえば、つぎの例を考えます
それでは画像を使用した測定の原理について説明します。
図1 寸法測定の構成
照明をカメラの反対側に置いた透過照明を使用します。
レンズとしては通常のレンズではなく、寸法測定に適したテレセンレンズを使用。通常のレンズはレンズとワークの距離が変化すると画像の大きさが変化します。
一方、テレセンレンズはこれが変化しない構造になっています。寸法測定ではこのテレセンレンズを使用しないと正確な寸法が出ません。
照明から出た光はピンゲージに当たった後レンズを通してカメラに入ります。
図2 寸法測定の画像
図3 超平行光の照明を使用して
1μm(ミクロン)レベルの精度を達成した画像
左図2はカメラの画像です。
中央部はピンゲージの陰で暗くなり、上下端は照明の光が直接入りますので明るくなります。
寸法は上下のエッジ間の距離となります。
ここで測定精度はエッジのシャープ度で決まります。エッジがぼけているとその分精度が悪くなります。
エッジのボケを少なくするために平行光の照明を使用します。